京都・やきもの倶楽部

           ■ ギャラリー


    
京都・やきもの倶楽部 第6回作品展
平成30年10月30日~11月3日
賛助作品

青白磁花器

市川博一 (陶芸家・京都府)

高:26.3×幅:14.2×奥:14.2 (cm)
ロクロ成形したものを削り込み時に変化をつけます。青白磁釉を厚くかけ、稜線が際立つように心がけています。

華紋 鼈

今井眞正 (陶芸家・京都府)

高:13×幅:25×奥:40 (cm)
地味な生きものにも、華を与えたい。



加藤丈尋 (陶芸家・京都府)

高:16.0×幅:17.2×奥:17.2 (cm)
線刻を施し、銀で霞んでいる様を表現した作品

紫紅彩華香炉

谷口正典 (陶芸家・京都府)

高:14×幅:14×奥:14 (cm)
4種類の釉薬を使用し、心の華をテーマに制作しました。

面取花入

谷口良孝 (陶芸家・京都府)

高:27×幅:27×奥:8 (cm)
トルコ釉を用いて面取した花瓶に海をイメージしてグラデーションをつけて施釉しました。

獣器

寺池尚孝 (陶芸家・京都府)

高:24×幅:25×奥:17(cm)
花器を製作し、アクセントに獣の顔をほどこしました。



森田隆司 (陶芸家・京都府)

高:16×幅:20×奥:8 (cm)
時空の円環。人生円環。

赤樂茶盌 道成寺 写

吉村樂入 (陶芸家・京都府)

高:9.2×幅:13.5×奥:13.5 (cm)
長次郎初期作の写物。樂焼の完成前にまだ井戸茶盌の形、大きさを感じさせる作品です。釣鐘の形から由来した銘です。
               受賞作品   (講評 寺池尚孝)
京都・やきもの倶楽部 会長賞

See Through Tube

増田淳三 (会員・京都府)

高:36×幅:12×奥:12(cm)
陶に光風を通す。

講評
増田淳三さんの作品は、制作技法が特殊なため実際も軽いのですが、先の空間が透けて見えたりと、大きさの割に軽やかさがあり、今回の作品は色も落ち着き、所々に散りばめられた黄色も有効に活かされて、作品としてとても目を引く良い作品に仕上がっています。
京都・やきもの倶楽部 副会長賞

KUBIRE Ⅰ

寺西健二 (会員・滋賀県)

高:30×幅:15×奥:12(cm)
くびれをイメージしてつくりました。

講評
寺西健二さんの作品は、女性の姿を想像させるフォルムを有効に活かし、形だけでも十分に訴えかける作品ですが、焼成の結果生じた色合いが絶妙にマッチして、とても作品を引き立てています。次はさらにくびれが増すのか、形にどのような変化が見られるのか楽しみです。
京都・やきもの倶楽部 副会長賞

アルベルベッロの空

中山愛子 (会員・神奈川県)

高:5×幅:5×奥:5(cm)
まだ訪れていないイタリヤの白い建物の並ぶ町、空の青を映していないだろうか。

講評
中山愛子さんの作品は、水滴を5つ並べて一つの作品として見る形を取られました。下の板皿の色と水滴5種それぞれの個性が生かされ、方向を変えていろんな表情を見ることができる、とても面白い作品になっていると思います。下の皿の形状にあと少し工夫が見られると、さらに完成度が増し、より大きく見える作品になるかと思います。
京都・やきもの倶楽部 吉村賞

黒釉茶碗 閃光

岡田智生 (会員・愛知県)

高:9×幅:11×奥:10.5 (cm)
黒釉をまき窯で焼成しました。釉薬のかかっていない所がななめに走り、ヘラ目と共にいい景色になりました。まるで一筋の稲妻のように。

講評
岡田智生さんの作品は、茶盌として基本に忠実に製作されており、高台の作りなどもきちんと基本を守りながら少し遊びを持って製作されており、その点を審査委員に評価されました。次回も茶盌を出されるなら、奥深さをどのように追求して、自分の作品に活かすのか、こだわりを持って制作していただければと思います。
京都・やきもの倶楽部 奨励賞

12th

安部邦子 (会員・神奈川県)

高:22×幅:33×奥:17 (cm)
いのししですが何か …… そんなふてぶてしさと愛嬌を表現できたらと思いながら作りました。

講評
安部邦子さんの作品は、昨年の犬そして今年の亥と干支にちなんだ作品で連続受賞されましたが、独自の手法を使われ、色合いといい形といい、作品としてかなり完成されたもので、見る人が安心して見ることのできる作品になっています。次の干支は子、あまり大きくすると違和感のあるネズミを、もしテーマにされるならどのような形にされるのか、次回の作品も大変楽しみにさせて頂きます。
京都・やきもの倶楽部 奨励賞

変心

布目ゆかり (会員・神奈川県)

高:20×幅:20×奥:5(cm)


講評
布目ゆかりさんの作品は、陶箱3つに違った色の模様が施されておりますが、それぞれのバランスと模様の入り具合が適量で、作品それぞれの個性を引き立てて、完成度を高めています。大きな作品でなく、小さな作品の方に賞がつき意外に思われたかもしれませんが、色合いも含め作品として優れた作品でした。スパイラルも含め、この先発展できそうな形・技法なので、来年は何に挑戦されるか楽しみです。
   
京都・やきもの倶楽部
 清水焼の郷賞


瑠璃のしずく

稲垣薫 (会員・京都府)

高:21×幅:20×奥:20 (cm)
まだまだ思うような形 ・ 大きさにはなりません。

講評
稲垣薫さんの作品は、シンプルで難しい瑠璃釉を使用して、造形の中に雫を表現してあります。瑠璃釉は厚みの微妙な違いで色のムラが起きやすく、扱いにくい釉薬ですが、形にうまく施釉発色され、あえて白く残した部分が、ちょうどいいアクセントになり作品の良さを引き立てています。濃い瑠璃色に挑戦され、作品が重厚感を増していますので、これを発展させることでさらに素晴らしい作品ができると思います。
 
京都・やきもの倶楽部
 清水焼の郷賞


増殖する輪

片岡俊彦 (会員・京都府)

高:45×幅:38×奥:38 (cm)
自由な形をした輪がつながり、増殖を始め、バランスを取りながら巨大な空間を覆っていく。そのプロセスに面白さがある。

講評
片岡俊彦さんの作品は、複雑に絡み合ったチューブ状の形という、とても難しい造形にチャレンジされ、白をベースに彩色を所々に入れることでとてもポップな作品に仕上げられ、明るい作品となっています。今でもとても面白い作品ですが、形が複雑になり、所々に改善する点が見えますので、次回の作品では、そのあたりを克服していただくとさらに完成度が増すと思います。



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